西細江祭典委員会活動繪巻
西細江の
歴史

例年「浜の宮天満宮秋季例祭」は10月8日(宵宮)、9日(本宮)に斉行されます。
ここでは主に秋季例祭での西細江祭典委員会の活動と歴史、また浜の宮天満宮氏子地区としての歴史について紹介いたします。
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戦前、また戦後直後は西細江町として屋台は保有していませんでした。この頃の浜の宮天満宮氏子地区では「須加・宮浜(※)・天神」の大屋台がありました。(※)現在の「宮町」と「大浜」の2町が1台を共有していました。
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旧飾磨市天神町、細江村にて大屋台を所有していました
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屋台のない西細江では「だんじり」を引き回していました。「だんじり」に子供達が集まり、お揃いの着物を着た子供達が三味線や太鼓などのお囃子にあわせて踊りを舞っていました
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西細江の青年は隣町である天神町に「若衆入り(練り子として参加すること)」をし、天神町の屋台を担いでいました。
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樽神輿の購入
昭和50年(1975年)に樽神輿を購入し、現在の「浜の宮天満宮9ヶ町」の最後の参加町となりました。
この時のシデ紙の色は「紫」のみで ハチマキは「白地に紺」の豆絞り、 練り子は「白」のチョッキ、シデ方は「緑」のハッピのという出で立ちでした。 (昭和57年にはシデ紙に「白」を混入させ、練り子のチョッキも「紫」を取り入れました) -
屋台蔵 兼 西細江集会所竣工
昭和52年(1977年)に現在の「屋台蔵 兼 西細江集会所」が竣工となりました。 -
子供屋台の購入
昭和53年(1978年)に飾磨区西浜町より子供屋台を購入しました。 -
昭和63年(1988年)、昭和天皇病臥により浜の宮天満宮秋季例祭は自粛となりました。
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姫路百祭シロトピア「ザ・姫路まつり」
平成元年(1989年)、姫路市では「市制施行百周年」を記念して「美しい城 美しい人美しい時」をテーマに3月18日から6月4日まで『姫路百祭シロトピア』を開催し、のべ158万人もの人々が入場しました。
その中のメインイベントとして5月3日・4日・5日に行われた『ザ・姫路のまつり』は、県内41地区から屋台29台、獅子屋台1台、獅子16団体27頭が姫路城三の丸広場と大手前通りに集合し、姫路城をバックに勇壮な屋台練りや獅子舞が繰り広げられ、その期間内で延べ65万人もの観衆でにぎわいました。 -
練り子用チョッキの新調
平成4年(1992年)それまで使用していたチョッキを新調。「紫」に「金の刺繍で『西」』の文字」という今のチョッキの様式となりました。 -
屋台の新調
平成4年(1992年)に中屋台として屋台を新調いたしました。
同年9月13日にお披露目式を執り行いました。
シデ紙は「白」と「紫」の混合。ハチマキは「紫」、 練り子は「紫」に「金の刺繍で『西」』の文字」のチョッキ、(白で『西』の文字のチョッキもあります) シデ方は「紫」に「白で『西』の文字と梅鉢の組み合わせ」のハッピで統一されました。 -
屋台の漆塗り
平成6年(1994年)に屋台の漆塗りを行いました。 -
町内幟製作
平成7年(1995年)、町内に取り付ける「中型幟」16本を製作いたしました。 -
台場差しへの取り組み
平成11年(1999年)の秋季例祭より、それまでの「須加・宮・天神」の各町が行っていた「台場差し」を行うようになりました。
「台場差し」をおこなうために泥台を一回り大きく改修しました。 -
屋台の改修
平成12年(2000年)には「台場差し」の伝統に基づき、本棒をそれまでの[角型]から現行の[丸型]に改修しました。 -
「姫路市重要無形民俗文化財」指定 / 記念式典
平成13年(2001年)8月23日、名称「浜の宮天満宮秋季例祭屋台練り台場差し」として、「姫路市重要無形民俗文化財」に指定されました。
同年9月24日には、その文化財指定記念行事として、浜の宮天満宮において記念式典がおこなわれ「須加・宮・天神・西細江」の各町が祝賀の「台場差し奉納」を披露いたしました。 -
脇棒受けの彫刻と漆塗り
平成13年(2001年)に新しい脇棒受けに彫刻を施し、さらに漆塗りで完成させました。
(彫刻:井上準司 氏 漆塗:砂川弘征 氏) -
「伝統文化こども教室」への取り組み
平成13年(2001年)10月23日、「台場差し」を末永く保存、継承することを目的として、「西細江播州飾磨祭台場差し保存会」を設置し、さらには明日を担う地域の子どもたちに伝統と技を継承するため、「浜の宮秋季例祭伝承こども教室」を開催。 -
菅公千百年大祭
平成14年(2002年)は菅原道真公の没後1100年目となり、菅原道真公を御祭神とする全国の天満神社、天満宮では『菅公千百年大祭』が行われました。
飾磨校区でも、同年10月8日(宵宮)の夕刻に浜の宮天満宮、恵美酒宮天満神社、中島天満宮の各氏子地区から総数18台の屋台が姫路市立飾磨小学校校庭に集合して「菅公千百年式年大祭」として記念行事が催されました。ここでも「台場差し」を披露いたしました。 -
ザ 祭り屋台in姫路
姫路市を「国際観光都市」と位置づけ、そのイベント事業の一つとして、世界文化遺産・国宝姫路城(姫路市ホームページより提供)の元に、平成16年(2004年)から5年間にわたり、姫路の祭りどころから屋台を集め、姫路城と屋台練りを競演する「ザ 祭り屋台in姫路」が開催されました。
平成16年(2004年)5月には「灘のけんか祭り」で知られる「松原八幡神社」氏子七ヶ村の屋台が参加。
そして平成17年(2005年)6月4日には、浜の宮天満宮の氏子地区(参加団体名・飾磨橋西地区連合自治会)から須加町、天神町、宮町、西細江町の屋台と、津田天満神社(参加団体名・津田校区連合自治会)から今在家、加茂、構の屋台が参加しました。三の丸広場での大一番では、姫路市重要無形民俗文化財指定の「台場差し」を見事に成功させ、多くの観客に披露することができ、大成功のうちに幕を閉じました。
・平成16年5月22日「灘が魅せる」松原八幡神社:東山、八家、木場、宇佐崎、中村、松原、妻鹿の屋台、東山、八家、妻鹿の獅子
舞、松原の獅子だんじり
・平成17年6月04日「姫路の魅力がはじける」浜の宮天満宮:須加、宮、天神、西細江の屋台、宮町の獅子だんじり。
津田天満神社:今在家、加茂、構の屋台
・平成18年5月21日「姫路の魅力・匠の技 今ここに結集」中島天満宮:中島、下野田の屋台、中島の獅子舞、だんじり。
恵美酒宮天満神社:北細江、東堀、都倉、御幸、栄町、玉地、清水
・平成19年5月19日「姫路の魅力 ここに結集 世界遺産にチョーサ」魚吹八幡神社:吉美、丁、熊見、福井、坂出、津市場、坂上、
高田、和久の屋台、朝日谷の獅子舞。
富嶋神社:浜田南、浜田西の屋台(18日の前夜祭では「提灯祭り」の別名を持つ魚吹八幡神社から平松、吉
美、大江島、興浜、新在家、余子浜、垣内の提灯練りが行われた)
・平成20年6月01日「世界遺産に結集 播州姫路祭りどころの心意気」蒲田神社:上蒲田、西蒲田の屋台。
荒川神社:町ノ坪、中地、玉手、岡田、井ノ口、西庄の屋台 -
乗子襦袢と頭巾の新調
平成17年(2005年)、乗子襦袢を2着(龍柄)と頭巾を4着、それぞれ新調しました。 -
屋台蔵 兼 西細江集会所の改修
平成19年(2007年)6月、集会所を一部改修し、同年6月10日(日)に改修披露会が行なわれました。 -
大幟の新調
平成19年(2007年)、町内に掲揚する「大幟」3対を新調いたしました。 -
乗子襦袢の新調
平成19年(2007年)、乗子襦袢を2着新調(鯉柄)しました。 -
昼提灯の新調
平成20年(2008年)、昼提灯を12張り新調しました。 -
伊達綱の新調
平成22年(2010年)9月26日、それまでの紫を基調とした「紫・金」から、白を基調とした「白・紫」の伊達綱へと装いも新たに新調し、西細江屋台の伊達綱新調の御披露目とお祓い式が集会所前にてとりおこなわれました。 -
浜の宮天満宮・大鳥居「復元新調神額・奉納式」
寛政12年(西暦1800年)に制作された「浜の宮天満宮・大鳥居の神額」が、平成26年(2014年)5月に発見され、飾磨所縁の彫刻師「松本義廣一門」の「2代目小河義保師」により復元。同年9月15日に「復元新調神額・奉納式」がおこなわれました。 -
本棒・脇棒の修繕
平成27年(2015年)6月20日、「河野屋台製作所」に依頼し本棒・脇棒の修繕、また四本柱の揺れ防止の施工をおこないました。 -
屋台の新調
平成28年(2016年)、町民をはじめとする多くの方々のご理解、ご協力のもと、実に24年ぶりに西細江屋台を新調いたしました。
(伊達綱、乗り子襦袢・頭巾は先代を引き継いでいます。)
屋台制作は「河野屋台製作所」。
平成28年(2016年)9月22日(木・祝)、浜の宮天満宮において屋台新調入魂式が執り行われました。詳しいスケジュールはこちらの掲示板をご覧ください。 -
白木屋台写真額奉納神事
平成29年(2017年)9月3日、浜の宮天満宮において白木屋台写真額の奉納神事が執り行われ、絵馬堂に奉納いたしました。 -
新調屋台の完成(清祓い式典) / 伊達綱の新調
平成28年9月に新調した西細江屋台は、平成30年(2018年)に漆塗り、各所彩色を加えることで完成となり、同年9月2日(日)に完成式典(清祓い式)を執り行いました。
また、屋台完成に合わせ、伊達綱も新調し、これまでの「白・紫」から「藤色・銀」へと新たな装いとして御披露目いたしました。 -
大幟の新調
平成30年(2018年)、町内に掲揚する「大幟」4対を新調いたしました。(西細江自治会、生涯クラブ、相談役一同、西細江祭典委員会) -
新天皇即位奉祝慶事(元号が平成から令和へ)
平成31年(2019年)4月30日に天皇陛下が退位、同年5月1日(水・祝)に新天皇陛下(第126代)が御即位されました。
これにより新元号は「平成(へいせい)」から「令和(れいわ)」となり、新しい時代が訪れました。
新天皇即位奉祝を記念し「新天皇陛下御即位奉祝事業」が盛大に執り行われました。 -
姫路港開港60周年記念事業
平成31年(2019年)に姫路港が開港60周年を迎えたことを記念して、令和元年(2019年)5月1日(水・祝)に「姫路港開港60周年記念事業」として姫路港にて台場差しが披露されました。 -
お迎え提灯の新調
令和元年(2019年)、お迎え提灯を10張り新調いたしました。これは翌年度から秋季例祭両日におこなうお迎え提灯に参加するためです -
西細江として当番町
令和2年(2020年)、これまで「須加、宮、天神、大浜」の4ヶ町が担っていた当番町を、西細江も担うこととなりました。
平成11年(1999年)から台場差しをおこなうようになり、平成28年(2016年)には屋台を新調し大屋台として秋季例祭に参加するようにななり、そして当年より当番町として大役を担うこととなりました。
(後述の新型コロナの影響により、令和2年、令和3年と秋季例祭が縮小斎行となったため特例的に西細江が2年間当番町を務めました。) -
新型コロナウイルスの猛威
令和2年(2020年)1月頃に新型コロナウイルス<COVID-19>が猛威を振るい、この影響により世界を含め国内でも様々なイベント等が中止、延期となりました。
同様に、秋季例祭においても例年とは大きく異なることとなり、関係者の協議の末、令和2年(2020年)、令和3年(2021年)ともに秋季例祭は神事のみ執り行い、屋台運行中止の縮小斎行となりました。
西細江としては初めての当番町でしたが、残念ながら秋季例祭当日は当番町としての大役を存分に果たすことはできませんでした。 -
相談役等法被の新調
令和3年(2021年)、祭典委員会現役を退かれた方々が着用していた法被を新調いたしました。
これまで紫が主体でしたが、新たに藤色を主体として新調いたしました。 -
太鼓の新調(欅太鼓新調)
令和5年(2023年)、町民をはじめとする多くの方々のご理解、ご協力のもと、これまで使用していた太鼓を新調いたしました。
同年7月23日(日)には御祓い式が執り行われ、町民をはじめとする多くの方々に御披露目することができました。 -
浜の宮天満宮神輿大修復事業式典
令和5年(2023年)9月24日(日)、浜の宮天満宮の御神輿が47年ぶりに大修復がおこなわれ、これを記念した「神輿大修復事業式典」が斎行、「須加・宮・天神・西細江」各町による「台場差し」が披露されました。
平成13年当時の西細江祭典委員会役員等が、多方面より資料を取り寄せ作成された貴重な記録集の中から一部抜粋し編集、また追記をいたして
おります。予めご了承ください。